衝撃スクープ! 恐るべき検査結果を初公開 国がやらないなら週刊現代がやる 「週刊現代」2011年7月30日号

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/13228

より

【抜粋 引用開始】

本誌は福島の大気中の放射性物質を調べるために、原発事故以降も福島を走っていた車のエアフィルターを、福島市内の自動車整備工場の協力を得て入手した。排気量700ccの小型車から、1300ccの中型車まで計4台。すべて福島県内のナンバーの車で、福島原発より30~50km離れた地域(主に福島市内)を、3月11日以降100~200km走行している車だ。

6月15日に採取したこれら4つのフィルターをそれぞれ箱に詰めて、イラク戦争における劣化ウラン弾の影響などを調査した、イギリスのAberystwyth(120年超の歴史を誇る、ウェールズの大学都市)にある放射性物質の分析を行う研究所に送り、「どんな放射性物質がフィルターに付着しているのか」「その放射性物質がどれくらい強い値を示しているのか」を調査してもらった。

その調査方法は次の通り。

1 ロシア製ガイガーカウンターで、箱の外から線量を測定する。
2 ドイツ製ガンマ線分光器で、フィルターにどのような放射性物質が付着しているかを調査する。
3 より子細な結果を得るために、もっとも排気量の小さい車のフィルターをオックスフォードの専門研究施設に送り、高分解能ガンマ線分光器で調査を行った。

 

 

フィルターを送ってから約3週間後の7月9日、その調査結果が届いた。その結果について以下に記していきたい。

まず、1 ガイガーカウンターによる放射線量測定は、0.12~0.17マイクロシーベルトと、ひどく高い数値ではなかった。しかし、2,3のガンマ線分光器を使った調査によって、フィルターからはセシウム137、セシウム134、ヨウ素131、テルル129mなどが検出された。いずれも健康に重大な害を及ぼす物質で、一定量以上内部被曝すれば、がんや白血病などを引き起こすことになる放射性物質だ。

ここで注目しておきたいのが、フィルターからテルル129mが検出されたという事実だ。

この結果について、欧州放射線リスク委員会の科学委員長であるクリス・バズビー博士が解説する。

「テルルが検出されたというのは、とても興味深いデータですね。なぜならこれは、核分裂によって生じる物質なのですが、半減期が33日ととても短いからです。半減期が短いものが、原発事故より3ヵ月がたった6月に採取したフィルターから検出されたということは、核分裂が今も続いている可能性—つまりは再臨界を起こしている可能性を示唆しています。最初に放出された量がわからないので、これが確かなことかどうかは断言できませんが、再臨界が起きていたのかどうか、政府や東電は調査し、その結果を公表すべきです」

再臨界の証拠のひとつとなるテルルが検出されたのだとしたら、これは大問題。しかし現在のところ、東電も政府も再臨界の可能性についてはほとんどふれていない。

・・・

 

今回の検査で、「アメリシウム241」とみられる放射性物質が検出されたことである。アメリシウムが検出されると、どういうことが言えるのか。立命館大学の安斎育郎名誉教授が説明する。

「原子炉内にあるウラン238が中性子を吸収してプルトニウム239となり、さらに段階を経るとアメリシウム241になります。もしもアメリシウムが本当に出ているなら、プルトニウムが出ている可能性もあると言えるでしょう」

・・・

「福島を走る車のエアフィルターから、有害な放射性物質がいくつも検出されたのは当然のことだと思います」

これらの検出結果に納得するのは、アメリカの原子力エンジニアで、スリーマイル島事故の復旧を手がけた会社の副社長も務めたアーノルド・ガンダーセン氏だ。

「セシウムが検出されたのはもちろんのこと、ストロンチウム(カルシウムと似た性質があり、体内に入ると骨に蓄積。骨のガンや白血病を引き起こすおそれがある)はまず出てくるでしょう。これは福島沖3kmの海底からも検出されていますからね。さらにプルトニウムが検出されることも考えられるでしょう。私の予測では、福島の人は日に40~50種類の放射性微粒子を吸引しています。その放射性物質がどれほどの強さを持っているかで、健康への影響は異なりますが、無害であるはずはない」

 

さて、今回の調査の目的は、放射性物質の検出だけでなく、もうひとつある。それは、福島県民が6月までの3ヵ月間で、どれだけの量の放射性物質を吸い込んだかというシミュレーションである。

・・・

この計算の結果、少なくとも6月までの3ヵ月間で、成人は0.38~0.53ミリシーベルト(=380~530マイクロシーベルト)のセシウム134、セシウム137を吸引したことになる、との結果が算出された。子供の場合は成人よりも呼吸量が6割落ちるので、0.1~0.16ミリシーベルトとなる。

前出の安斎育郎教授は、算出されたこの数値について、こう感想を漏らす。

「人間が自然界から受ける放射線量は年間で1.4ミリシーベルト程度ですから、0.53ミリシーベルトということは、この100日間でその3割程度の放射線をセシウムだけで受けてしまったということです。これは意外に高いという印象を受けますね」

・・・

「しかも、これはわずか100日での内部被曝量ですから、年間の被曝量はこれをさらに上回ることになります。加えて、半減期の短いヨウ素などの内部被曝量は含まれていません。原発事故当初は、これとは比較にならないぐらいの放射性物質を吸引しているのは間違いない。これは相当控えめに見積もった数字だと言えます。さらにこの上、外部被曝の線量も加算されることになりますから、福島の人が受けている被曝量は、とっくに日本の年間許容被曝線量である1ミリシーベルトを超えている可能性が高い」(バズビー博士)

【引用終了】

 

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