【山崎ジャーナル:冤罪被災者のきもち-14】

■日本人の深刻な放射能被ばくによる犠牲と、暗い未来の到来を予測し、危惧する私の「カッサンドラのジレンマ」について。

■日本人の未来もまた、新疆ウィグル族につづく“絶滅危惧種”の悲しい運命にあるのだろうか?

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核爆弾実験場とされ、放射線汚染による健康被害で今や、民族絶滅の危機に瀕するウィグル族の悲劇。

【動画】チベットだけではない、中国の侵略と弾圧:

☞ http://www.youtube.com/watch?v=7MO87zOUaRg&feature=player_embedded

参照

1998 Death on the Silkroad

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かつて彼らの土地、東トルクメニスタンは豊かで肥沃で天然資源豊富な、緑と収穫物と人々の笑顔があふれる幸福な国だった。

現在、土壌は汚染され、中国政府による資源収奪と民族迫害、殺戮の歴史と過酷な出産制限による人口減少で、ウィグル族は絶滅寸前の危機に瀕している。

そうです、放射線汚染による晩発性傷害(ガンや脳腫瘍、白血病、甲状腺ガンなど)の発症と早死によって中・長期的に日本の寿命は短縮され、人口減少に拍車がかかり、やがて民族絶滅の危機を迎える可能性が高いということだ。

これは何を意味するか?

日本政府が福島原発事故以来、度重なる放射線放出による被ばく線量と被害の実態を隠蔽し、故意に過小評価した政府発表を続けることによって、結果的に日本国民、とくに子どもたちの被ばくによる健康被害を誘導し、将来の発病リスクを増大させているという犯罪行為の放置。

このままでは、日本人の遺伝子(染色体)は傷つき、免疫力は弱まって感染症に罹病しやすくなった日本民族は、半世紀を待たずして絶滅してしまう危険性があります。原発事故と現政権の罪は、自国民を守ることを事実上放棄し、日本人の弱体化に加担しているという深刻な犯罪。

ところが、晩発性の健康被害が顕在化する頃には、菅さんも枝野さんも、東電幹部も経産省・文部省の担当役人たちも、責任あるのに責任取ることなく、誰も責めを負うことなしに、既にこの世にはいらっしゃらない。

その時、気づいた被災者とその子孫が、集団訴訟を提訴したところで、原発事故と晩発性傷害の因果関係を証明することは事実上、不可能です。東電も、国も、とっくの昔に知っているカラクリがこれ。1966年の報告書にすでに、地域住民の被害への対応と損害賠償が(天文学的なため)非現実的である問題が指摘され、以降、核燃料サイクル推進を国策として強化するプロセスにおいて、通産官僚や原子力村の事業者達は考えるのをやめてしまった。

代わりに流布されたのが、「安全神話」のまやかしと流言飛語です。

「安全神話」で国民と地元自治体と地域住民をごまかすための広報予算が、湯水のごとく浪費されてきた歴史があります。

…パンフレット制作、宣伝ビデオ製作、学校での教育教材配布、教師の原発施設研修、遠足や修学旅行での原発訪問による洗脳教育など、あらゆるPR広報手段が駆使され、マスコミ買収と世論操作がコマーシャルへのスポンサーシップを通して徹底されてきました。

言論統制など情報管理もまた、国民から見えない隠蔽や捏造工作を通して、徹底的にコントロール。死者や自殺者が出ても、火災や爆発事故が起きてケガ人が出ても、海洋や大気中への放射能漏れ汚染が起きても、マスコミが報道することはまれでした。

抑え切れずに事件化した数少ない事故が、95年のもんじゅナトリウム漏れ爆発火災であり、東海村のJCO臨界事故や、数回の若狭湾「原発銀座」における事故でした。死傷者が出ない事故が公表され、報じられることはまず、ありえません。

なぜなら、原発ジプシー(作業員)のガン死などは、担当医師が厳しく、口封じされているからです。敦賀の医師が、放射能汚染による作業員と住民の健康被害を告発したら、失職して消えてしまった事実があり、これが見せしめとなって「医者はみな、生活のために口をつぐんでいる」苦悩の実情を、私は直接、敦賀在住の勤務医に聞いたことがあります。1996年のことでした。

こんな実態と政府のていたらくを見ていると、「日本民族も、このままではウィグル族と運命を同じくしているのかな…」、「いずれ絶滅の運命にあるのか、日本人も…」と、暗澹たる気持ちにさせられます。

当然、トルクメニスタン地域で大気中に長年、放出された放射性物質は偏西風に乗って、中国大陸を横断し、チリや黄砂に付着して日本大陸に到達し、日本全体を覆っています。この驚愕の事実を聞かされた私は、「中国が核実験をやめるまで、日本には帰れない。大好きな日本のお魚を食べられない」と判断し、1980年代から2002年までニューヨークに移住。避難生活を送っていました。

ふるさと日本が好きなのに、20年間に13回という、必要最低限のビジネス出張でしか帰国していません。しかも、せっかく訪日しても、地震と原発事故と放射能が怖くて、いつも数日からせいぜい長くて1カ月間の、駆け足ツアー。出発前、旅行日程を決定する前に中国の核実験の有無を確認したこともありましたが、NYではその事前情報は(事後も含めて)、中国政府は一切公表していませんでした。

そこまで中国大陸での核実験に神経質になっていたのには、理由があります。

それはアメリカ大陸が、1940年代からニューメキシコ州の核実験場で半世紀も繰り返していた水爆実験(地中と大気圏)のせいで、放射性物質が全米へ拡散され、大陸全体が放射能汚染された結果、80年代から爆発的に子どもの白血病と、女性の乳がんの爆発的増加に騒然としていたためです。

広瀬隆さんも著書の中で、ジョン・ウェインやスティーヴ・マックイーンなどのハリウッド西部劇俳優たちにガン死が多発する理由が、「核実験場近くの“放射能・高濃度汚染地域=荒野や砂漠”における西部劇撮影」にあることを挙げていますが、私もそうだと信じていました。そのため、カリフォルニアやオレゴン、ワシントン州などの西部諸州には、30年間の米国在住のうち、たった3度しか、怖くて足を踏み入れてはいません。当然、ネバダ州のラスベガスも避けてきました。

いわんや、核武装の後発国、中国は80年代から2000年代まで、新疆ウィグル地区で数えきれない核爆発実験を行っていたため、放射線物質の飛散による核汚染問題は中国大陸に留まらず、朝鮮半島と日本国土全体に及んでいるであろう被害拡大が想定されました。

この懸念を私が口にすると、そのたびに日本人は、「あなた、それは考えすぎ。心配しすぎよ」と大抵、嘲笑しました。心配症と笑われてもいい、私は見えない放射能汚染を、10代の頃からずっと、本気で怖がっていたのでした。

そして今年、2011年3月11日にとうとう、危惧は原発震災となって実現し、深刻な放射線汚染は現実のものとなりました。私自身、避難準備を長年、周到にしていたにもかかわらず、2つの理由で、東京を離れることができませんでした。

あれほどまで、大地震による原発事故と放射能放出を警戒し、いつか起こるべく惨劇の発生をしっかりと認識し、具体的に想定していた私が、放射線被曝の恐ろしさを熟知ていながら、なおかつ東京を離れられずにヒバクシャとなってしまったのです!

この、やるせない「警告の実現」を、英語で「カッサンドラのジレンマ」といいます。

「カッサンドラ伝説」をご存知なら、ピンと来るかもしれませんが、このジレンマについては説明が長くなるので、次回の「山崎ジャーナル:被災者のきもち」で、ご紹介することにいたしますね。

以上のような理由により私は、日本人もいつか新疆ウィグル族のように被ばく、弱体化して、迫害と遺伝子損傷による短命化の結果、民族絶滅プロジェクトの餌食になってしまうのではないかと、深く憂慮しているのです。

私は、福島の住民と子どもたちはじめ、近未来の日本人が犠牲になる悲劇を、知っていながら手をこまねいて傍観するつもりはありません。

自分もまた、この東京で被ばくした以上は、生き残りをかけて、

「核ヒバクシャは、広島・長崎・第五福竜丸の被ばくを最後にしなくては」…と心に誓って、70年代に反核運動を始めた私ですが、このたびの福島原発震災による国家的汚染と国民的犠牲を防ぐことができなかった自分を責め、無力感にさいなまれています。

これ以上の犠牲を、ウィグルにも、日本にも、地球上のどの地域にも生まないために、無力化された自分に何ができるだろうか?と問い詰め、考え続ける6月21日現在の「情けない私」が、今ここにいます。

2011/06/21 3:27 【山崎淑子 記】

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【動画】チベットだけではない、中国の侵略と弾圧:

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