【山崎ジャーナル:冤罪被災者のきもち-13】
■海江田経済産業大臣の2009年総選挙応援と当選前夜の思い出、そして本日午前の会見で発表された「原発、再稼働要請」への落胆と不信:
全国で激しく上がる「原発“再稼働”方針(16/18、土曜日午前の記者会見で明言)反対!」の訴え。
海江田経産大臣に、私たち市民の抗議の声が、届いていますか?
どうか、2009年8月30日の総選挙で再選を果たした、あの時の初心を忘れないでください!
海江田さん、東京1区の有権者をはじめ、大阪の橋本府知事、全国の原発所在地・道府県の知事さんからも、また被災者、避難民から、お子さんの被ばくを心配する全国のお母さん達、国内外の学者、文化人、芸術家、各地の市民から、激しい抗議の声が上がっています。
110618 海江田経産相へ 脱原発要請 1 from 911enzai on Vimeo.
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110618 海江田経産相へ 脱原発要請 2 from 911enzai on Vimeo.
海江田さんが、まだ収束のメドすらたっていない原発の再稼働を推進する政策を、現実と民意をまったく無視されて昨日、6月18日(土)の午前中に、記者会見で明言されたため、海外、日本全国、自治体は冷ややかな反応が、地元選挙区の東京1区から、激しい抗議の声が噴出しています。
ほんの1例ですが、昨日、私を含む東京1区の有権者が四谷駅に集合し、14時から反対を表明する「抗議集会」を開催。15時から、雨の中、徒歩で四谷3丁目と4丁目の間にある海江田大臣の事務所へ向けて、新宿通りを静かに歩きました。有権者の声を届けるために、寄せ書きを携えて。
パレードする市民団体など参加者は、「海江田さん、今朝の『原発再稼働の要請』、撤回してください!」、「やめよう原発」「放射能から子どもを守ろう!」「農作物を汚染から守ろう!」「政府は食の安全を保障せよ!」「浜岡原発、全廃炉を!」「老朽化した危ない玄界原発とめよう!」などと書かれたプラカードを掲げ、声を上げて、新宿区の四谷にある海江田事務所へ向けて、平和的に、粛々と練り歩きました。
50数名の参加者より多いくらいの厳重な、ものものしい警護でした。
JR四谷駅前の集会には2台の警護車と数名の制服組、3人のスーツ組と数人の私服警官、ビデオやスチールカメラで撮影する写真班が監視し、海江田事務所の前に数人、同事務所ビルのわき道に10人近くのブルーの制服組が控える、大規模警護に戸惑いを感じた商店主や近隣住民もいました。
海江田大臣ご本人も、秘書など事務所関係者も不在だったので、1階の郵便ポストに抗議の書簡を投函して、パレードはお開きになりました。
雨の午後の、静かな抗議集会でした。
私は、2年近く前の2009年総選挙で、以前から面識のあった海江田さんの再選を応援するために、何度もこの事務所ビルに駆けつけ、海江田さんご本人主催の意見交換会や交流会に多くの支援者とともに集った、あの暑い夏を思い出していました。
脚が悪く、歩行困難を克服できない私には、四谷通いは難儀でした。
それでも私は、夏バテにぐったりする自分を叱咤激励しながら、必死の思いで、エレベータもエスカレータもない丸ノ内線・四谷3丁目へ通ったものです。
「政権交代を、何がなんでも実現しないと、日本は滅んでしまう」という危機感に迫られて、民主党を応援したい一心で、海江田さんの支援に熱意を燃やしていたものです。
そのため、09年7月の同事務所における政策マニフェスト説明会においては、先走る期待感に「海江田さんは、当選のあかつきには、やはり財務大臣のポストにつかれるのでしょうか?お偉くなられたら、その権力を行使されて、米大使館と(山崎の冤罪事件を解決するために)交渉していただけませんか?ぜひとも、私の雪冤活動にお力添えいただき、社会復帰へのご支援をよろしくお願い致しますね!」などと、将来を約束された大臣候補の海江田さんに、直談判したことをよく覚えています。
その時、海江田さんは、にこやかに返答されて、「はいはい、わかりました。何ができるか、ご一緒に考えていきましょう!」と、私に新政権への期待と、雪冤への希望を抱かせて下さいました。
そして、総選挙の前夜祭ともいうべき、あの四谷駅前での大応援演説会。
鳩山由紀夫さんや蓮ホウさん、長野県知事はじめ大勢のお仲間が宣伝車の上から、力強く、海江田さんへエールを送られ、応援演説会は大盛況でしたね。たしか、投票日前日の09年8月29日だったと記憶しています。
詰めかけた数千人規模の大群衆に、四谷駅前は熱気にあふれ、大歓声が上がりました。
押し合い、へし合う聴衆の最前列に陣取った私は、目の前の街頭宣伝カーでマイクを握り、「鳩山さんは雨天の友だ」と繰り返す海江田さんの選挙演説を、胸ときめかせて拝聴。万雷の拍手の渦に、珍しく高揚していました。
それから大歓声の中、宣伝カーを降りられて、全員の握手会。最前列の私が握手したのは、鳩山さん、続いて蓮ホウさん、最後に満面の笑顔の海江田さんでした。
私の背後に陣取った数えきれないマスコミ陣は、翌日、投票日を迎える総選挙の「民主党勝利」を確信したかのように、盛んにフラッシュを焚いて鳩山・海江田ツーショットをカメラに納めていました。大ク群衆が興奮したあの夜のクライマックス・シーンが、昨日の出来事のように、私の脳裏に焼き付いています。
その同じ場所、四谷駅前に昨日の午後、私は立っていました。沈痛な面持ちと、憂鬱な気持ちで。
2年前の期待感は砕け散り、311原発震災への執行部対応に怒りと疑念、落胆を禁じ得ず、朝の会見で海江田さんが公表したばかりの「原発“再稼働”方針」を聞かされて、裏切られた悲しみでいっぱいです。
わずか2年前の、期待感に心躍らせた大演説会の夜は、はかない幻影だったのでしょうか?
あの総選挙では、民主党は確かに民意を反映し、間違いなく「国民の生活が第一」と高らかに謳っていたのです。私はそれを信じ、強い期待を込めた清き1票を、民主党に投じたのです。
それなのに海江田さんは、国民の安心・安全を担保することない”国策、原発推進”を強引に要請し、電力業界の既得権益を国民の安心・安全に優先させて「原発、再稼働」を牽引する大臣声明を、18日朝に明言されました。「全国48基の安全確認が取れた。各自治体に、再稼働の理解を求めるために、説明に訪れる」と。
これを聞いた東京1区の支持者たちが、海江田さんの「産業界の利益最優先」政策にどれほど落胆したかを、どうか忘れないでください。
かつて総選挙で約束された、「国民の生活が第一」は、守られませんでした。
これは海江田さんへ投票した有権者への、明らかな裏切りです。
確信犯的に変節した民主党の現状は、「原発利権を引き続き優先させるために、国民をさらなる原発事故や原発テロ、放射線汚染リスクにさらすことを厭わず」-これが直近の政策であると、海江田さん自らの口で、18日に確認されたわけです。
海江田さん再選をめざして、総選挙当時、必死で応援した有権者として、私は残念でなりません。
とくに、国策の犠牲者である、被災地の子供たちと、自殺してゆく無辜の被災者の悲しみと苦難の惨状を知れば知るほど、現政権への怒りを募らせています。
海江田さんを応援して、民主党に「日本再生」の期待を賭けた自分の判断ミスを後悔し、無念の涙が止まりません。
あの四谷駅前の大歓声の演説会もまた、土曜日でしたね。
2011/06/18 【山崎淑子 記】
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【参考資料:引用開始】
<原発>海江田経産相「再稼働を」 立地道県知事、批判噴出
[記事全文]
・ 再稼働要請、新潟県知事「福島の検証なく論外」 – 読売新聞(6月18日)
・ 第二原発の再稼働、福島県知事「ありえない」 – 読売新聞(6月18日)
・ [映像ニュース]海江田経産相、停止中の原子炉再稼働を要請 大阪・橋下知事「時期的に尚早極まりない」 – フジテレビ系(FNN)(6月18日)
◇あなたの意見は?
・ [意識調査]停止中の原発再稼働要請に賛成? 反対? – クリックリサーチ
◇住民の声
・ <原発>「安心は無視か」 海江田経産相発言に住民から怒り – 毎日新聞(6月18日)
◇海江田経産相が会見で表明
・ 原発再稼働、経産相が要請…「安全対策は適正」 – 早ければ、来週末にも地元自治体を訪問し直接説明する意向を表明。読売新聞(6月18日)
・ 原子力発電所の再起動について – 経済産業省「大臣談話・声明」(6月18日)
◇各地の原発再開問題
・ <玄海原発>佐賀知事、再開に前向き発言…慎重姿勢から一転 – 毎日新聞(6月17日)
・ 「安全と節電は別の話」「国は早急に基準示せ」 原発再開問題で西川・福井知事 – 産経新聞(6月16日)
・ 設備稼働状況 – 日本原子力技術協会
◇関連トピックス
・ 福島第1原発事故 – Yahoo!トピックス
バックナンバー
原発再稼働 地元理解は不透明(18日) / 原発の再稼働 経産相が要請へ(18日) / 大阪市長が「脱原発」を宣言(18日) / 佐賀県知事 原発再開に前向き(17日) / 原発停止求め全国弁護団結成(15日) / 全原発停止 料金千円増の試算(14日) / 脱原発か電力確保か 両立困難(13日) …
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【関連ニュース】
- 東京電力、第一原発事故当初の状況を公表(日本テレビ系(NNN))
19日 – 1時3分
- 福島第1原発汚染水処理システム停止問題 装置が想定以上に放射性物質取り込んだ可能性(フジテレビ系(FNN))
19日 – 0時43分
- ベント実施、官邸は了解も本社がストップ 東電が事故後対応公表 (産経新聞)19日 – 0時26分
- 「地元理解なければ…」経産相の安全宣言も電力会社は慎重姿勢(産経新聞)18日 – 23時32分
- <福島第1原発>震災後の対応公表 連鎖的に事故深刻化(毎日新聞)
18日 – 23時32分
- 原発再稼働要請、自治体は冷ややか(産経新聞)18日 – 23時22分
- 橋下知事&平松市長 “脱原発”で再接近? 大阪(産経新聞)
18日 – 22時51分
- 事故直後の状況、生々しく=報告書公表、「白いもや」証言も―福島第1(時事通信)18日 – 22時35分
- <福島第1原発>汚染水浄化停止 吸着装置の検証実験へ(毎日新聞)18日 – 22時0分
- 伝統の活気いつ戻る 「相馬野馬追」大幅縮小し7月23日から開催(産経新聞)18日 – 21時55
【引用終了】
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Tags: 人権・司法・冤罪
I wish I was there.
日本にいたら協力するのに。
頑張ってください。
アメリカでもスリーマイル以来、原発造ってないし
まだ汚染漏れが続いている中、再開はあり得ない。
これが票の取り纏めのための長期戦略!?(高橋敏男のブログ)
http://3620065.at.webry.info/201109/article_2.html