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1995年8月、65歳の生涯を終えたドイツの(児童文学)作家、ミヒャエル・エンデ。
彼は、科学技術が発達し、物が溢れる現代社会の中で、人は本当の心の豊かさや生きる喜びを見失っているのではないかと問いかけてきました。
1973年の代表作『モモ』の副題は、「時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語」というものです。
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このぬすまれた「時間」は、「お金」の比喩で、利子が利子を生む現代の経済システムに疑問を投げかけているのです。
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貨幣を、『実際になされた仕事や物の実体に対応する価値』として位置付けるために、現在の貨幣システムの何が問題で、何を変えなくてはならないか?

(1) 購入代金、(すなわち、生産価値の交換手段=通貨)としてのお金と
(2) 銀行や株式取引所で扱われ、利子を生む資本、(すなわち、剰余価値の蓄積と増大の手段=資本:財産や資産の機能)としてのお金は
2つの異なった種類のお金であるという認識が、まず最も重要なポイントであるとします。
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【Text】

『エンデの遺言 ~根源からお金を問う~』
<Anti-Rothschild Alliance>資料室
http://www.anti-rothschild.net/material/animation_03.html
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【抜粋 引用開始】

<マルグリット・ケネディ(エコロジー建築家)>
『このシステムから利益を得ているのはほんの一握。今のアメリカでは、人口の1%が、その他の99%よりも多くを所有している。どんどん自然環境も奪われ、貧しくなる国があり、その一方で少数の者達が法外な利益を吸い上げていく。』

エンデは、70年ほど前オーストリアで行われた歴史的な実験に注目。
『シルビオ・ゲゼルは、お金は経済という有機組織を循環する血液のようなものだと主張し『お金は老化しなければならない』というテーゼを立てた。循環することで、肉体は機能し健康は保たれる、と。』
第一次世界大戦下、ゲゼルは『自然的経済秩序』を出版、『自由貨幣』と呼ばれる新たなお金の考え方を提案しました。
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実践(1)ヴェルグルの労働証明書

アルプス近いオーストリア・チロル地方、ドイツ国境にほど近いヴェルグルは、一人の町長の決断で70年前に、『自由貨幣』を実践したのです。
町は財政破綻の状態でした。
当時の町長、ウンターグッゲンベルガーは、1932年4月、町議会に諮ってヴェルグルだけで通用する、地域通貨を発行することを決議しました。町が事業を起こし、失業者に職を与え、それを労働証明書という名目の新たな地域通貨で支払ったのです。この紙幣の裏側には、宣言文が刷り込まれています。

(宣言文・・・諸君、貯め込まれて循環しない貨幣は、世界を大きな危機に、そして人類を貧困に陥れた。労働すればそれに見合う価値が与えられなければならない。お金を一部の者の独占物にしてはならない。この目的のためにヴェルグルの労働証明書は作られた。貧困を救い、仕事とパンを与えよ。)
【引用終了】
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【Video動画】
『エンデの遺言 ~根源からお金を問う~』
制作:NHK、NHKエンタープライズ21、グループ現代
1999年にNHKのBS1で放送

エンデの遺言~根源からお金を問う~:1/6
Ende`s Last Will 1/6

エンデの遺言~根源からお金を問う~:2/6
Ende`s Last Will 2/6

エンデの遺言~根源からお金を問う~:3/6
Ende`s Last Will 3/6

エンデの遺言~根源からお金を問う~:4/6
Ende`s Last Will 4/6

エンデの遺言~根源からお金を問う~:5/6
Ende`s Last Will 5/6

エンデの遺言~根源からお金を問う~:6/6
Ende`s Last Will 6/6

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【Text】
『エンデの遺言 ~根源からお金を問う~』
<Anti-Rothschild Alliance>資料室
http://www.anti-rothschild.net/material/animation_03.html
より
【抜粋 引用開始】
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実践(2)『イサカアワー』

イサカという町で発行されているこの通貨はイサカの時間、イサカアワーと呼ばれています。この紙幣には、『時は金なり』という標語の下に、このような言葉が印刷されています。
「イサカアワーは、私たちの技術や熟練、時間、道具、森、土地、そして川などの本当の資本によって支えられている。」

<モニカ ハーグレイブズ(イサカアワー委員会)>
『私たちは好きなだけお金を印刷できます。でも、発行に対しては厳しいルールがあるんです。3つの条件以外には発行しません。1つ、誰かが新たにメンバーになる。2つ、誰かがローンを請求する。3つ、非営利団体に寄付する。これ以外にお金は絶対に発行しないんです。』
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<ミヒャエル・エンデ>
『マルクスの最大の誤りは、資本主義を変えようとしなかったこと。マルクスは国家に資本主義を任せようとしたのです。つまり、私たちは過去50年から70年の間、対立する双子を持っていた。つまり、民間資本主義と国家資本主義であり、どちらも資本主義のシステムだった。』
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実践(3)『デーマーク』

旧東ドイツの町『ハレ』。
デーマークという独自の経済単位を作り、現金を使わず通帳上で物や仕事を交換するシステムです。交換リングと呼ばれています。
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実践(4)『ヴィア』

バーゼルに本店を置きスイス国外に6つの支店を持つヴィア銀行。
ヴィアは、我々という意味です。1934年世界恐慌の嵐が吹き荒れる中、スイスの商店や中小企業は新しい経済システムを編み出しました。スイスフランとは別にヴィアという利子のつかない独自の単位を作り取引を行うというものでした。
ゲゼルの理論を母体として誕生したシステムですが、今では実際の紙幣の発行をやめ、ヴィアという単位での取引だけに限定しました。運営はヴィア銀行が行い、会員はスイス全土に及んでいます。現在ではスイス企業の17%にあたる76000社が参加し全体のネットワークとしてスイス経済に根をおろしています。

<エルヴェ ドゥヴォワ(ヴィア銀行)>
「スイスでは80%が中小企業です。この数字で、私たちの存在意義を理解していただけるでしょう。私たちが中小企業をどのように支えているかですが、一つには、ヴィアのシステムがスイスフランにプラスアルファのビジネスをもたらしているのです。フランとヴィアが並存することで、お互いにプラスになっています。さらに、ヴィアに加入することで連帯が強まり購買力が一つの輪の中で維持されて、外に逃げていかないことが私たちの強みです。」
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<ベルナール リエター(カリフォルニア大学バークレー校)>
「私たちが常識だと思って使用している通貨は、国や企業に競争を強いる性格を持っています。金融システムが競争を前提として機能しているのです。もし私があなたと協力関係になりたかったら、実際にそれを築くような別の通貨が必要なのです。目的に応じて道具は使い分けるべきです。ですから、私たちには複数のお金が必要なのです。
経済の未来は私たちがどんな関係を持ちたいかで決まります。世界中で何千も使い始めた地域通貨は、その関係性を回復する一つの新しい道具なのです。」
【引用終了】

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■ 初掲載 2011/5/29    4:59

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1件のコメント on 動画【脱Globalism 】『地域通貨の実践』から学ぶ “循環する血液”としての「お金」:『エンデの遺言 ~根源からお金を問う~』より

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