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イベントのお知らせ
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◆新崎盛暉さんの業績を振り返り引き継ぐ会
・日 時:2019年3月16日(土) 14時~
・会 場:法政大学市谷キャンパス
富士見ゲート5階 G503教室
・資料代:500円
・ダウンロード用PDF:190316 新崎盛暉さんを偲ぶ会
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「沖縄を知る」ための高文研の書籍を、ご紹介します。
私が初めて沖縄の人々と親しく交流し、その歴史を学んだのは1978年、
港区芝・大門近くにあった日本平和委員会・被団協の事務所で通訳ボランティア
として平和運動の修行中の学生時代でした。
当時、フィラデルフィアの高校卒業後、帰国して大学への推薦入学が決まった直後の秋に、
沖縄の歴史と基地問題、ペリー艦隊船員による初めてのレイプ事件、米兵による由美子ちゃん
惨殺・遺体廃棄事件、日米政府による基地跡地復元費をめぐる密約をスクープした西山太吉さん事件
…等々、史実を教えてもらう機会に恵まれました。
高校3年生の自分の無知に愕然とし、恥ずかしく思いました。
なぜ、教科書に載っていないのか、学校で近現代史を詳しく教えないのか?
怒りと義憤を覚え、沖縄に目覚めた私は18才の秋、まずは沖縄に飛んで、現地の方々から話を聞き
現状を知るべきと、冬休み前半に、現地調査と交流を目的にした視察旅行に旅立ちました。
人権蹂躙と繰り返される侵略の悲惨な歴史と、めちゃくちゃ親切で温かく、もてなしの心に篤い人情に
触れて、現在進行中の深刻な米軍基地問題を知った以上は、「知らんぷり」はできません。
居ても立ってもいられないショックを受けて、微力な自分にできることは何かを真剣に悩んだものです。
「まずは沖縄へ行って、見て、聴いて、話をする交流から始めてみよう」と、沖縄を知ることから始めたのです。
吉田拓郎さんの歌に、
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◆占領は終わっていない: 核・基地・冤罪そして人間 単行本 – 2017/8/2
中村 尚樹 (著)
¥2,160
- 単行本: 252ページ
- 出版社: 緑風出版 (2017/8/2)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4846117146
- ISBN-13: 978-4846117146
- 発売日: 2017/8/2
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◆沖縄の自己決定権 単行本(ソフトカバー) – 2015/6/10
¥1,620
- 単行本(ソフトカバー): 256ページ
- 出版社: 高文研 (2015/6/10)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4874985696
- ISBN-13: 978-4874985694
- 発売日: 2015/6/10
Amazon カスタマーレビューより、
2015年11月3日
『琉球新報』が2014年5月から100回に亘って連載したキャンペーン報道を書籍向けに再編集した書である。自社からでなく高文研から出版した理由は「とくに、本土で読んでいただくことを願」ったからだという。小冊ながら一地方新聞社の心意気がひしひしと伝わってくる話題本である。
内容は三部からなり、1)は沖縄処分までの詳しい経緯、2)は自己決定権の法的根拠、3)は沖縄の自治から独立にまでの射程、となっている。主眼は沖縄の「自己決定権」の確立であり、声高に沖縄「独立」を叫んでいるものではない。だがその後に見えてくる選択肢ははっきりしていると思う。
圧巻は1)の沖縄近代史である。歴史通と自負してきたが、まったく知らなかった史実を読み、沖縄にこれ程無知でいられた自分が恥ずかしかった。
明治維新後、新政府は「帝国拡張政策」の手始めに沖縄併合をはかる。1872年、「王制一新」を祝う慶賀会に参列した琉球使節に対し、抜き打ち的に琉球王国を琉球藩に処し、琉球国王を「藩王」に封し天皇との君臣関係を宣言したのに始まり(ちなみにこの処置に関わる一通の公文書もないという)、1879年3月27日、松本道之処分官が官吏数十人と武装警官160人余、熊本鎮守台兵約400人を伴って首里城に入って「廃藩置県」の通達を読み上げ、病床にあった尚泰王には誓願を許すとして上京させ直ちに拘束するまでの「琉球処分」の実態が語られる。「琉球処分」とは琉球併合を国内問題とするために政府が創った言葉で、琉球が外交権・裁判権の明治政府へ引き渡しを拒んたことへの対抗策として、武力で王国を潰した一連の措置を指す。薩長藩閥政府は1609年に始まる薩摩藩の沖縄侵攻の既得権益を強調したが、琉球王国は外交権を有し中国にも「海外公館」を持つ、西欧近代国家から認められた独立国だった。
本書はその動かぬ根拠として、琉球王国が1854年から55年にかけて米・仏・蘭各国と結んだ「修好条約」を取り上げる。そもそも国際条約とは法の主体としての国家間で締結されるものであり、これら終結国はいずれも琉球を「東アジアの一独立国」として認知していた。琉米修好条約は、日米修好条約にもない沖縄官憲による不法米国人への逮捕権が保証されている。「併合」について諸外国からの問い合わせがなされ、明治政府は、「条約を継承する」と回答している。無効とは言っておらず、政府も琉球が国際法の主体であることを認めざるを得なかった。
琉球王国の併合に対して臣民も座視していた訳ではない、中国への密書や欧米公使に直訴するなどの王国存続をかける涙ぐましい逸話は書中に溢れているが、政府は彼等を逮捕拷問するなど強権で押し切った。
琉球をめぐる国際問題はその後も続く。驚くべきことに、1880年政府は日清修好条約改定に際して米国のグラント大統領の仲介を入れ、琉球を沖縄諸島と先島諸島に二分割し、先島諸島を中国に割譲する提案を行っている。分割案は調印寸前に中国に亡命していた琉球人たちの必死の阻止運動もあり実らなかったというが、中国市場での利益を得るために「自国」の一部を売り渡すという暴挙を明治政府は犯したのだ。
時代は変わる。その後の徹底した皇民化教育は「日琉同祖論」を生み出す。日本文化と合流することで差別の解消を図るべきとする知識人の妥協的な思想は、沖縄戦での民間人動員に帰結した。戦後のアメリカ占領下でひたすら「平和」日本への復帰運動を続け、やっと「帰った祖国は、思い描いていた祖国ではなかった」という沖縄人の悔恨記される。
その「琉球処分」は現在どう捉えられているか。研究者たちは、「琉球処分」は当時の国際慣習法が禁じた「国の代表者への強制」にあたり、慣習法を成文化したウイーン条約法に基づいて、今でも主権=自己決定権の保障を請求できるという。また当時の国際法は「征服」を容認していたが、沖縄では戦闘行為はなく、これにも当てはまらないと指摘する学者もいる。沖縄を植民地とみれば、1948年の国連世界人権宣言の「植民地独立付与宣言」に照らし合わせ「民族自決」の主張ができるという。
だが合法性と主張とは別のものだろう。民族意識とは、観念、イデオロギーなのだ。自己決定権→沖縄独立の主張は、ひとえに沖縄人が自分たちをどう認識しているかにあり、「本土人」が口をはさむべき問題ではない。本書のインタビューでも、理念は有効としつつも、積極的に独立まで唱える識者は少数だ。だが歴史を知れば知るほど、沖縄の土地と住民を「捨て駒」としてきた本土人の身勝手さが解り、今また辺野古問題などで沖縄人の本土不信感を増長させていると感じる。
最後に質されるのが沖縄に自治政府誕生なり、独立なりした場合の政治的・経済的な自立可能性だ。先ず解くべきは、沖縄には莫大な予算がつぎ込まれているという誤解である。沖縄の国への財政依存度は全国で5番目、1人あたりの公的支出額では全国17位に過ぎない。「沖縄を甘やかすな」と批判されるほどの金は貰ってないのである。しかも沖縄への補助金は、基地と絡めた政治的配慮の性格が強く、県の自主性を阻害していると言う。
現在沖縄では官民様々なシンクタンクが作られ、それぞれ未来案を競っているが、決定的な政策案は完成していない。観光立国、自由貿易港の建設、IT産業の呼び込み等々、様々な可能策があると言う。独立して非武装宣言をし、米軍基地を撤廃すれば、全ての利用目的に適する一等地がふんだんに使えるという夢のような話もある。
いま世界の各地で独立・分権の動きが活発である。その全てが住民パワーに基づく。沖縄の行く末も沖縄県民の意思にかかっているだろう。邪魔だけはしたくない。
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◆続 沖縄の自己決定権 沖縄のアイデンティティー 単行本(ソフトカバー) – 2017/11/29
新垣 毅 (著)
\1,728
- 単行本(ソフトカバー): 288ページ
- 出版社: 高文研 (2017/11/29)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4874986420
- ISBN-13: 978-4874986424
- 発売日: 2017/11/29
出版社からのコメント
最近は新基地建設に抗する沖縄県民が偏見や差別、ヘイトの標的になっています。しかし基本的には戦後の沖縄では、米軍基地の集中が生み出す、さまざまな事件・事故や不条理に対する異議申し立てが繰り返されてきました。反復されてきた叫びがアイデンティティーとして結晶化されたとき、平和、自立、共生、民主主義、人権保障など普遍的価値を強く希求する沖縄の人(うちなーんちゅ)の姿があります。
その中で培われてきた沖縄人の誇りとともに、「日本国民になること(であること)」がいかなる意味を持つのか、そしてその意味はどのように変容してきたかを、沖縄現代史に即して分析します。
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◆これだけは知っておきたい 沖縄フェイク(偽)の見破り方 単行本(ソフトカバー) – 2017/10/20
\1,620
- 単行本(ソフトカバー): 192ページ
- 出版社: 高文研 (2017/10/20)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4874986366
- ISBN-13: 978-4874986363
- 発売日: 2017/10/20
Amazon カスタマーレビューより、
2017年12月3日
形式: 単行本(ソフトカバー)Amazonで購入
「(沖縄は)基地があるから振興予算も多く、経済も成り立っている」「普天間飛行場は何もないところにできた」などと、さも事実であるかのように沖縄フェイク(偽情報)がネットやテレビを通じて吹き荒れている。これらは沖縄でも素朴に信じられているものも多い。
どうしてネトウヨなどが沖縄と新基地建設を止めようと頑張っている人々に牙を剥き、フェイクが振りまかれるのか。この疑問にこたえるかのように、「沖縄フェイク(偽)の見破り方」が出版された。フェイクがまかり通る時代だからこそ真実を伝えようと、地元紙・琉球新報の記者たちによって書かれている。具体的な数字や資料が使われ、粘り強い現場取材や事実でもって分かりやすくフェイクを打ち砕いている。
沖縄フェイクは未曽有に生み出され、事実を覆い隠しネットの世界からリアルな政界へと広がり、市民を攪乱する。ゆがんだナショナリズムがはびこり、体制批判するものは「非国民」としてレッテルを張り、平和的な住民運動に圧力を加えている。これは安倍政権による新基地建設の強行、戦争する国づくりと軌を一にしている。
政権へ批判者を攻撃するためには事実はどうでもよく、フェイクは発信される。ネット情報だけに頼っているとフェイクはフィルターのないまま市民の中に入り込んでくる。
フェイクへの反証は膨大な時間と人手が必要だが記者たちは怯むことなく、権力を監視し批判するジャーナリストの本領を発揮している。「事実を伝えることで次の策が生まれる」ことを訴えているように、基地のない平和な沖縄への展望とたたかいを、事実を通し励ます本となっている。
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◆これってホント!? 誤解だらけの沖縄基地 単行本(ソフトカバー) – 2017/3/10
沖縄タイムス社編集局編 (著)
\1,836
- 単行本(ソフトカバー): 238ページ
- 出版社: 高文研 (2017/3/10)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4874986129
- ISBN-13: 978-4874986127
- 発売日: 2017/3/10
Amazon カスタマーレビューより、
5つ星のうち5.0沖縄の基地問題への「誤解」に答える必読の書
2017年4月26日
形式: 単行本(ソフトカバー)Amazonで購入
なぜ、あのような激しい基地建設反対運動が沖縄で起きるのか、どのような歴史的経緯があるのかを知りたい人には必読の本です。
近年は、一部タレントや小説家・評論家、あるいはインターネットを通じて、沖縄からの問題提起はあやまった内容であるとか、場合によっては事実無根の誹謗中傷ともいえる言説が流布されています。
例えば、米軍基地がないと尖閣が取られる、基地がないと沖縄経済は破綻、他県より交付金をたくさんもらっている、基地の地主は年収何千万、デモに日当が出る、沖縄の基地は全国の74%にもならない、米軍関係者の犯罪率は沖縄県民よりも少ない、普天間飛行場は田んぼの中にできた、などがあります。
このような「誤解」に、この本は46項目にわたって、簡潔でありながら丁寧に答えています。この本で全てが言い尽くせているわけではありませんが、さらに詳しく沖縄の問題について知りたい人には、良い手引き書になるでしょう。
高い本ではありません。是非お読みください
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◆観光コースでない沖縄―戦跡・基地・産業・自然・先島 単行本 – 2008/6/1
新崎 盛暉 (著), 松元 剛 (著), 前泊 博盛 (著), & 4 その他
¥2,052
- 単行本: 319ページ
- 出版社: 高文研; 第四版 (2008/6/1)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 9784874984048
- ISBN-13: 978-4874984048
- ASIN: 4874984045
- 発売日: 2008/6/1
Amazon カスタマーレビューより、
2013年10月16日
形式: 単行本Amazonで購入
オスプレイや普天間、嘉手納基地と沖縄の問題は日々報道されているようで、随分肝心なことが知らされていないようです。
また沖縄に観光に行くと、基地のことなど無いかのようです。
好むと好まざるにかかわらず、現代の沖縄が抱えている問題をきちんと正面切って取り上げているのが良い。
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◆沖縄からアメリカ 自由を求めて! 画家 正子・R・サマーズの生涯 単行本(ソフトカバー) – 2017/9/15
正子・ロビンズ・サマーズ (著), 宮城 晴美 (監修), & 1 その他
¥1,728
- 単行本(ソフトカバー): 208ページ
- 出版社: 高文研 (2017/9/15)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 9784874986349
- ISBN-13: 978-4874986349
- ASIN: 487498634X
- 発売日: 2017/9/15
内容紹介
本書は2016年9月に他界した正子・ロビンズ・サマーズさんの自伝です。
四歳で那覇の遊廓に身売りされ、沖縄戦を辛くも生き抜き、戦後は米兵花嫁の第一号として渡米しアメリカで画家として活動してきました。
正子さんは、88年の壮絶な人生を英文で遺していました。
一人の女性が遊廓で見たもの、受けてきたこと、沖縄戦の戦火をどのように生き抜け、やがて米兵と結婚―― これまでに無かった沖縄の近現代史がつまった一冊です。
貧困、遊廓への身売り、沖縄戦、日本軍慰安所、戦争(米兵)花嫁、離婚、シングルマザー、画家……。
すさまじい人生行路で、常に希望を見失うことなく立ち上がり続けたひとりの女性の貴重な英文手記の翻訳出版です。
とくに日本軍に動員された遊郭の女性たちの内側から見た状況ははじめての証言で、歴史的価値のあるものです。
差別、抑圧の中、声を上げられなかった女性たちの沈黙の叫びが、この本には息づいています。
彼女を追ったドキュメンタリー映像は第54回ギャラクシー賞優秀賞を受賞しました。
そのナレーションを担当した樹木希林さんが本書の帯文を寄稿してくれました。
Amazon カスタマーレビューより、
2017年12月22日
貧しい家庭に生まれ、身売りされた過去を持ちながら、内に秘めた力で数奇な人生を沖縄・アメリカで生き抜いた女性の自伝です。何度も書くことをためらいながら書き上げたそうですが、彫刻刀で彫っていくように自身の物語を綴った内容は正に「事実は小説よりも奇なり」。淡々と描かれていますが、驚きの連続であり、一つ一つを乗り越えて行く様に感銘を受けます。最後にとても切ない出来事があり、私の心に突き刺さりました。1度読み終わった後、またすぐに読み直しました。彼女の生き方に圧倒されます。多くの方に是非、読んで頂きたい本です。
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◆沖縄の友への直言―害虫ウリミバエ根絶と沖縄暮らしの体験から 単行本 – 2000/9/1
伊藤 嘉昭 (著)
¥1,296
- 単行本: 154ページ
- 出版社: 高文研 (2000/9/1)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 487498245X
- ISBN-13: 978-4874982457
- 発売日: 2000/9/1
Amazon カスタマーレビューより、
5つ星のうち4.0そういえばウリミバエ事業所でバイトしたことあるなあ
2003年7月28日
形式: 単行本
第1刷発行2000年。文章は読むリズムや思考を中断する括弧の多い文章で少し悪文。著者は沖縄県農業試験場主任となりウリミバエ根絶事業に携わる。逮捕、投獄の話から始まる。硬派な方とお見受けする。72年から78年まで沖縄に滞在。沖縄に骨を埋めてしまった岩崎卓爾のような立場はとらないとのこと。「あとがき」に「結局大部分が沖縄への批判だった」と書いているように直截な意見で好感が持てる。「やんばるの貴重生物の多くは、右記の海兵隊演習地の存在でようやく生き延びている」という意見は正確だけど地元の新聞は書けないし書かない。沖縄では米軍=悪という図式が常識でそれ以上考えようとする人がいないためだ(つまり信仰になっているという事ね)。だからこういう沖縄を知っている外部の人の目が必!要になる。沖縄の人には耳の痛い話ばかりだろうが清濁併せ飲む懐の深さをそろそろ身につける時期が来たのではないだろうか。政治、経済、文化、と苦言の幅は広い。画家宮城与徳やウリミバエ根絶事業の意義、やんばるの森林破壊の現状など読ませる。ウチナーンチュ、沖縄経験者必読。
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◆この海、山、空はだれのもの!? 米軍が駐留するということ 単行本(ソフトカバー) – 2018/11/23
琉球新報社編集局編 (著)
¥1,836
- 出版社: 高文研 (2018/11/23)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4874986633
- ISBN-13: 978-4874986639
- 発売日: 2018/11/23
内容紹介
在日米軍の専用施設の70%が集中している沖縄では、騒音、事故、事件と常に隣り合わせ。
米軍がひとたび基地外で墜落事故や環境汚染を起こしても、日本側は調査することすら叶いません。
2007年から10年間に国内米軍関係者による凶悪事件については起訴率わずか18%。何故か。
1953年に交わした密約で日本側は「重要と認める事件以外は第一次裁判権を行使しない」と米政府に伝えていて、現在も脈々と受け継がれているからです。
1960年締結以降一度も改定されたことのない「日米地位協定」を見直す提起すら日本政府はしていないのです。
本書は、米軍の野放図な基地運用を放置する日本に対して、ドイツ、イタリアなど海外の米軍駐留事例を比較し、
沖縄の米軍の実態から、主権なき日本の対米従属の実像を追いかけた琉球新報社の長期連載「駐留の実像」を土台にした一冊です。
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◆追跡・沖縄の枯れ葉剤 単行本(ソフトカバー) – 2014/10/31
¥1,944
- 出版社: 高文研 (2014/10/31)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4874985564
- ISBN-13: 978-4874985564
- 発売日: 2014/10/31
Amazon カスタマーレビューより、
2017年1月9日
Amazonで購入
沖縄関係の著作としては、超弩級の「凄さ」がある。とくにそれは、米国政府と軍部のアキレス腱にドスを突き立てたこと、そして「美ら海」を誇る沖縄県民が顔をそむけたくなる潜在的環境汚染を暴露したことに表れている。
訳者の力量にも、大いに敬服する(最上級の名訳である)。彼女が「訳者あとがき」で指摘するように、「沖縄の反基地運動は反軍事主義に貫かれている。そのことが、フェンスの中から正義を追求する米兵と出逢うことの難しさにもなってきた」。そうだとすれば、これからの反基地運動には、フェンスの内と外で響き合うことが求められる。軍拡の蟻地獄に陥りながら「安全と安心」を唱える愚かさや、軍事基地特有の有害化学物質の大量使用に、矛盾と不正義を感じる米兵は、少なくないからである。
つまり本書は、沖縄の人々の運動と翁長知事の政策に、重大な反省を求めているということができるだろう。
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◆追跡 日米地位協定と基地公害――「太平洋のゴミ捨て場」と呼ばれて 単行本(ソフトカバー) – 2018/5/30
¥2,052
- 出版社: 岩波書店 (2018/5/30)
- 言語: 日本語
- ISBN-10: 4000014099
- ISBN-13: 978-4000014090
- 発売日: 2018/5/30
Amazon カスタマーレビューより、
5つ星のうち5.0一度は、「本棚の奥にしまってしまいたい」、という衝動を起こさせる一冊
2018年7月8日
著者が命がけで綴った本書の迫力に圧倒されました。何よりも嘘がない。それは恐らく膨大な時間と汗が実を結んだ成果であろうと思います。第3章まで読み進めたとき、日本国の納税者として、怒りを通り越した無力感が沸き起こり、暫く本書を本棚の奥にしまい、この強烈なジャーナリストの語りから自由になりたいと思いました。束の間の自由を楽しんだ後、再び第4章で、それは無力感を通り越した脱力感が怒りを抑え込み、呆然となりました。その後一気に8章まで読み切りました。これほど一字一句に裏付けのあるリポートを、淡々とした口調で語り聞かせた著者には脱帽です。最後に余談ですが、「ジャーナリストとはかくあるもの」、と昨今メディアでご活躍の「ジャーナリスト」に読んでもらいたいと思います。
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◆沖縄の“怒”―日米への抵抗 単行本 – 2013/3/1
ガバン マコーマック (著), 乗松 聡子 (著), Gavan McCormack (原著)
¥3,024
- 単行本: 264ページ
- 出版社: 法律文化社 (2013/3/1)
- ISBN-10: 4589034859
- ISBN-13: 978-4589034854
- 発売日: 2013/3/1
Amazon カスタマーレビューより、
2013年5月20日
形式: 単行本
沖縄の基地問題に関する苦悩を沖縄県民が記した書物は多数刊行されている。
一方、本書は、オーストラリア在住の国際問題の専門家が記した英語版がベースとなっている点がユニークであり、英語版の存在は英語圏の人々が読めるというメリットがある。そのために、ノーム・チョムスキー、ジョン・ダワー、ノーマ・フィールドらが称賛している。
沖縄の米軍基地問題が中心テーマとなってはいるが、主権在民とは何か?日本には民主主義が定着しているのであろうか?という重大な問題が提起されている。もしも、日米軍事同盟は必要であると主張するならば、過剰な負担に苦悩している沖縄の米軍基地を、何故に本土側で公平に負担しようとしないのか? 沖縄に過剰な基地負担を押付けている人々には、国民を愛する心が存在しているのであろうか?
本書を一読することによって、下記のような事実を改めて認識できるはずである。
(1)海兵隊の普天間飛行場は、周辺住民の安全性確保や騒音規制の問題から、米国本土では存在し得ない基地である。
(2)沖縄の海兵隊は、中国や北朝鮮からの攻撃に対する「抑止力」となるために必要との主張が展開されてきたが、「まやかしの論理」に過ぎない。現に、森本前防衛大臣は「沖縄の海兵隊は、軍事戦略上の必要性から存在しているのではなく、政治的な処置のために存在している」と正直に白状している。
(3)辺野古沖の新基地の建設、および、高江のオスプレイ・ヘリバッドの建設は、多数の地元民が反対し環境破壊リスクがあることから、米国では実行不可能な計画である。
沖縄では4/28を本土から見捨てられた「屈辱の日」と認識しているにも拘わらず、安倍政権は「主権回復の日」として祝賀していた。
沖縄の基地問題に対して無知・無自覚な国民が、本書によって覚醒することを期待する。
最終章には、日米政府の理不尽な計画に対する沖縄県民の生々しい「怒り」が記述されているが、胸が詰まるような感動を覚えた。
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辺野古基地建設反対 写真展@国立市公民館 12月1日〜7日
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