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秘密保護法「一般人は処罰対象外」はミスリード

【山崎ジャーナル!コラム:『冤罪被災者のきもち』】

山崎淑子コラム:

『 #秘密保護法案 に内在され、仕込まれている米愛国者法と共謀罪の本性とは?』

2013/11/18 更新・編集 山崎淑子記。

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 特定秘密保護法案が今週後半にも、強行採決されようとしています。

 日米司法の冤罪被害者(http://enzai.9-11.jp/?p=3520)である山崎淑子の「生き抜く」ジャーナル!が同法案の成立に反対する理由は山ほどありますが、最大の懸念は、これが「米国並みの法整備を整えるように」との米側要求(アーミテージ氏とナイ氏のCSIS、2000年のリポート)によって、日本の警察官僚が準備した治安法案であるという危険な背景にあります。

 

 ご周知の通り、米国には極めて適用範囲が広く、有罪無罪のガイドラインが曖昧なため冤罪多発の温床となっている“共謀罪”が存在し、1980年代から猛威をふるって『密告・監視・言論統制社会』を強化させてきました。

 

これに加えて、周到に準備されていた“愛国者法”を2001年9月11日のテロ事件を理由に、翌月の2001年10月にスピード採決、米議会が可決成立させた実績がある“超法規的”法律。それが愛国者法です。911直後、米国民はテロへの恐怖心と愛国心が高揚するさなか、「ドサクサまぎれ」の超スピード成立に、疑問の声をあげるどころか歓迎ムード一色の雰囲気でした。

 

 NYに30年近く居住していたジャーナリストの私は、愛国化と同時に、外国人排斥ムードの拡大とヘイトスピーチを許容する米国民感情の変貌に絶句し、ニューヨークに住み続けることに恐怖と悪い予感を抱いたものです。

 

 その私が、2005年7月に突然、東京の自宅で任意の事情聴取もないままに東京高検によって、いきなり身柄拘束。不当逮捕されました。同日中、弁護士もいない状態で東京拘置所に収監され、3ヶ月後にニューヨークへ強制送還。米政府による罪状は、「C弁護士との米国共謀“未遂”」容疑でした。なんと私は、NY弁護士資格を持つ日本人男性との“共謀未遂”容疑により、いきなり逮捕・保釈のない長期未決勾留・NY強制送還されたのです。私がいったい、何か違法行為を犯したのでしょうか?

 

「弁護士との犯罪の共謀」どころか、前科前歴のない私はテロ発生直後の9月11日夕方、すなわちWTC倒壊の当日にアメリカ赤十字NY支部へ駆けつけ、ボランティア登録を済ませた翌12日から10日間にわたって、地元ニューヨーク市内に設置された『家族支援センター』で日夜、粉骨砕身、無償奉仕に励んでいました。

 

その後、防災専門家の奨めもあって、NHK取材スタッフ同行のもと、被災者支援センターに足を運び「り災証明書」を受領。『被災者登録ID番号』の支給を受けました。担当官の推薦を受けて、中小企業庁の被災者に対する災害補助金融資に申し込みしようとし(詳細は、NHKニュース「おはよう日本」で放送された被災者報道をご覧ください☞ http://vimeo.com/27281399 )、日本各地での出張講演(911テロ事件の現地目撃証言と被災者としての体験報告)旅行に出発するため、弁護士に手続きを一任して委任状を渡しました。

 

しかしながら、出張前日に日本の両親が無利子で資金援助してくれるとの連絡が日本から入ったため、米国連邦融資は辞退しました。ところが、それから4年後のことです。東京で会社経営していたところ、早朝に突然、日本の検察事務官がやってきて、「被災者と偽って、中小企業融資をだまし取ろうと、弁護士と共謀した」という共謀未遂罪で米検察に訴追されたと伝えられ、任意の事情聴取も弁護士もないまま、いきなり逮捕拘禁を2005年に受けました。

 ♦詳しくは、TV検証報道30分番組をご覧ください☞  

 

http://enzai.9-11.jp/?p=3520

 

2002年秋の日本主張中には、ニューヨークの自宅兼事務所に、複数の米政府機関の強制捜査が(日本出張中の留守宅に)入り、パソコン全部が押収され、事業継続が不可能になりました(裁判終了後、未だに返還してもらえません)。そこでやむを得ず日本へ戻り会社設立、ジャーナリストは休業。オンラインショップを開設して、日本伝統技術の海外進出とブランディングのコンサルティング事業を運営、“日本PR&ブランディング”事業を展開していました。

 

 テロから4年近くも経た2005年7月に米政府は、日本政府(法務省)に代理拘禁を求め、私を逮捕勾留し、保釈請求も許されないままニューヨークへ強制送還。愛犬チョコは、薬殺処分されました。むごい仕打ちが次から次へと続き、その後1年9ヶ月もの苛烈な監獄生活を余儀なくされました。

 

 その後、保釈請求すら許可されず、652日間にも及ぶ過酷な獄中生活の中、拷問や感染による著しい健康被害を受け、2007年5月に出獄したものの、未だに歩行困難など体調不良とPTSD、深刻なフラッシュバックに苦しんでいます。

 

 ニューヨーク連邦拘置所:MCC,NYにおける長期未決勾留の期間中、同房者に米国人女性ジャーナリストがいました。彼女は、ブッシュ大統領の首席補佐官のいとこで、イラク開戦に反対してバグダッドで「人間の盾」となった反戦活動がブッシュ政権を怒らせたらしく、別件逮捕され、“愛国者法”違反の罪で初の「白人米国市民」として逮捕勾留されていました。

 

私とNY連邦拘置所で同房になる前、彼女はテキサス州内にある刑務所の精神病棟に4ヶ月も隔離・拷問され、おかしくなっていました。容疑の根拠法は愛国者法。自分は、「愛国者法で逮捕起訴された米国市民では二人目。白人ジャーナリストとしては初の愛国者法ケース」だと、容疑を詳しく説明してくれました。

 

 さて、今国会で審議が始まった特定秘密保護法案を読んでみると、この米国“愛国者法”と、私自身が逮捕起訴・投獄された「実際には犯していない容疑」の“共謀未遂罪”を併せ持った法案であることが判明しました。

 

そうです。日本の特定秘密保護法案は、日本で3度も廃案になった天下の悪法“共謀罪”と、米国民が「騙された!」「修正第一条と憲法を無力化される“超法規的”悪法だ」と成立後に気づき(後の祭り)、後世ずっと後悔することになる“愛国者法”をベースのお手本として起草された、いわば米国製“司法爆弾・最終兵器”の日本版なのです!

 日本政府は、911同時多発テロを機に米市民が手放した「言論の自由」喪失の失敗の轍を、愚かにも(というより、むしろ確信犯的に)日本版NSCと日本版『共謀罪・愛国者法』を“秘密保護法案”の名の下で、今や法制化しようとしているのです!

 

 この危険性を指摘している報道機関とジャーナリストは、一人もいません。

無実の共謀罪で投獄され、長期未決勾留を米国人ジャーナリストと共に経験した実体験がある山崎淑子だからこそ、気づいた法案の凶暴な本性なのです。

 

ジャーナリストである私が米監獄でつぶさに目撃した教訓の数々が、もし「秘密保護法案が成立・施行されたら、日本の言論は萎縮し、ジャーナリズムは死ぬ」と、雄弁に語っています。

 

「日本版“共謀罪”と“愛国者法”が、特定秘密保護法という別名に化けて、日本に襲いかかっています。日本在住のあなたが、山崎淑子のように冤罪被害者になってアメリカの法律で裁かれるリスクが、この法案によって高まります。黙って成立させたら、後悔あとにたたず。ある日突然、警察があなたの家にやって来て、問答無用で連行、投獄されるのです。あなたが享受していた健康で平和な暮らしは、もう2度と、永久に戻っては来ないのです。あなたは、これを甘受できますか?もはや他人事ではありません」。

 

同法案の森担当大臣は、「一般人は処罰対象外」と国会答弁したものの、決して「逮捕・取り調べ対象外」とは、明言していません。

 

「処罰対象外」の答弁は、あくまで起訴・裁判までにはいかないかもしれないが、他方、「逮捕・長期未決勾留による自白強要や健康被害、パソコン押収や社会的制裁、報道やうわさ話による報道被害、市中引き回しによって『さらし者』の仕打ちを受けて社会的・経済的に抹殺されるかもしれない」深刻な冤罪被害とリスクが、日本社会に萎縮をもたらす可能性を含ませています。

 

1925年に成立した治安維持法より悪法だと各方面から批判されているこの法案の危険性と、曖昧なガイドラインに抗議が噴出。先週、11月11日(月)には日本外国特派員協会FCCJから反対声明が発表され、同日午後には日本人ジャーナリストの重鎮が日本記者クラブで会見を開き、抗議の声を上げています。

 

山崎ジャーナルもまた懸念を指摘し、断固反対を表明して参りました。

応援してきた森ゆうこ前参議院議員も、生活の党も、公式に反対声明を発表しています。

 

 まさしく、CSIS2000年レポートでアーミテージ氏とナイ氏が日本政府へ「米国並みの法整備を」と要求し、自衛隊法の改定を経て、今回の特定秘密保護法案に至った経緯をみれば、日本が戦後、政治経済・金融・軍事・教育など社会全般が米国化(または米国配下)してきた総仕上げとして、司法の“日米一体化”が完成しようとしていると、みなすべきでしょう。「法は国家なり」のごとく。

(了)。

2013/11/18 11:05 更新・編集。 山崎淑子記。

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【参考資料】貼付転載開始:

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◆「特定秘密保護法」の問題性――原則と例外の逆転へ

水島 朝穂/早稲田大学法学学術院教授

オピニオン

WASEDA ONLINE

 YOMIURI ONLINE

http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/opinion/gover-eco_131111.htm?from=tw

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水島早稲田大学教授

 

第1に、「特定秘密」の著しい不特定性。

「その他」という文言が36箇所も出てきて、秘密の範囲が指定権者の裁量で容易に拡大。

秘密指定に関わる「行政機関の長」として頻繁に登場するのは警察庁長官。

 

第2、秘密にアクセスできる者についての「適性評価制度」(セキュリティクリアランス)。

秘密を扱うことが想定される公務員や契約業者(民間人)は、犯罪歴、渡航歴、家族の状況、飲酒の節度、精神疾患、借金の状況に至るまで執拗に調査される。

 

第3、処罰範囲の広さ。

過失も処罰され、教唆、煽動も独立に処罰。民間人も想定されており、取材活動が秘密漏えいの教唆や煽動にあたるとされる可能性。

 

第4、秘密指定の無期限化のおそれ。

期間は5年だが5年の延長が可能。しかも通算30年以上になるときに内閣の承認を求める規定があるので、内閣が公開を承認しなければ、いつまでも秘密にしておくことが可能。各国の秘密保護法制、とりわけ米国のそれと比較しても、政権側に甘い、かなり後退した設計になっている。

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◆特定秘密保護法案に反対し、ツワネ原則に則して秘密保全法制の在り方を全面的に再検討することを求める会長声明

2013年(平成25年)11月15日

日本弁護士連合会
  会長 山岸 憲司

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2013/131115.

 


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以下、ツワネ原則に則して特定秘密保護法案の問題点を指摘する。

 

1 ツワネ原則1、4は国家秘密の存在を前提にしているものの、誰もが公的機関の情報にアクセスする権利を有しており、その権利を制限する正当性を証明するのは政府の責務であるとしている。しかし、法案にこの原則が明示されていない。


2 ツワネ原則10は、政府の人権法・人道法違反の事実や大量破壊兵器の保有、環境破壊など、政府が秘密にしてはならない情報が列挙されている。国民の知る権利を保障する観点からこのような規定は必要不可欠である。しかし、法案には、このような規定がない。


3 ツワネ原則16は、情報は、必要な期間にのみ限定して秘密指定されるべきであり、政府が秘密指定を許される最長期間を法律で定めるべきであるとしている。しかし、法案には、最長期間についての定めはなく、30年経過時のチェックにしても行政機関である内閣が判断する手続になっており、第三者によるチェックになっていない。


4 ツワネ原則17は、市民が秘密解除を請求するための手続が明確に定められるべきであるとしている。これは恣意的な秘密指定を無効にする上で有意義である。しかし、法案はこのような手続規定がない。


5 ツワネ原則6、31、32、33は、安全保障部門には独立した監視機関が設けられるべきであり、この機関は、実効的な監視を行うために必要な全ての情報に対してアクセスできるようにすべきであるとしている。しかし、法案には、このような監視機関に関する規定がない。


6 ツワネ原則43、46は、内部告発者は、明らかにされた情報による公益が、秘密保持による公益を上回る場合には、報復を受けるべきでなく、情報漏えい者に対する訴追は、情報を明らかにしたことの公益と比べ、現実的で確認可能な重大な損害を引き起こす場合に限って許されるとしている。しかし、法案では、この点に関する利益衡量規定がなく、公益通報者が漏えい罪によって処罰される危険が極めて高い。


7 ツワネ原則47、48は、公務員でない者は、秘密情報の受取、保持若しくは公衆への公開により、又は秘密情報の探索、アクセスに関する共謀その他の罪により訴追されるべきではないとし、また、情報流出の調査において、秘密の情報源やその他の非公開情報を明らかすることを強制されるべきではないとしている。しかし、法案にはこのような規定がないどころか、第23条ないし第26条の規定によって広く処罰できるようにしている。

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【貼付転載終了】

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