米国ルイジアナ在住の賀茂美則 さんから、昨日ご寄稿いただきましたので、下記貼付いたします。

米国医療・民間保険制度がいかに高額で、病んでいるか。

自費で払える「金持ち」でないと医療が受けられない、生き残れない非情な現実。

裕福でないと、事実上、人権がない。命を守れない。=人権蹂躙・棄民国家アメリカの医療制度。

加入している保険会社と「保険プラン」が、患者の生殺与奪を決めてしまう残酷社会の現状と、高額医療費の実態を賀茂美則 さんが米国現地からリポートして下さいました。

最新『米国・高額医療』事情の1例を、どうぞ。この投稿から、

「 #TPP が、いかに日本の医療と皆保険制度を壊すか」について想像をめぐらし、正しく怖がってください。

2013/04/28 11:19 山崎淑子 記。

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【転載開始】

お初です。ルイジアナ在住です。

先日、奥さんが椎弓切除という首の手術を受けたところ、請求書が16万ドルでした。

保険に入ってたからいいようなものの、保険会社が払ったのはその1/8とかでした。

つまり医者が過重請求してる訳ですね。保険に入っていないと16万ドルの負債になります。

この辺のからくりをブログに書きました。良かったら使って下さい。

http://ameblo.jp/amok98/entry-11506434623.html

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あもくのガンバラヤ ルイジアナだより

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 1月15日に奥さんが頸椎の椎弓切除という大がかりな手術をして、請求書が16万ドル来たことは前に書いた通り。
http://ameblo.jp/amok98/entry-11468783579.html

今日はその後日談。
手術から2ヶ月半、まだ痛み止めは飲んでいるものの、奥さんの状態は着実に良くなっており、今週くらいから簡単な買い物や通院以外にもだんだんと出かけられるようになっています。土曜日は車で1時間強のニューオーリンズでクラシックのコンサートがあり、チケットを前もって買ってあるので、がんばって行きます。翌日曜日には先生をやっている日本語補習校にも復帰するみたい。ただし、痛み止めのせいで運転ができないので、しばらくはまだ僕が専属の運転手w。

さて、問題は医療費です。保険屋と交渉して僕の支払いは全額タダになったと思ってたんだけど、後で勘違いとわかった。これはこちらの勘違いだからしょうがない。結局使ったのは保険の一部である「支払い口座」(ここから医療費を払う。他にどんな医療にも使えるので、自分のお金と同じ)の14万円くらいと、たぶんあと持ち出しが5万円くらい(術後の通院費など)。ま、元々の請求が1600万だからしょうがないか、と思っていたんですけど…。

この間、保険会社と医者の間の支払い明細を見てぶっ飛んだ。
主治医の他に、麻酔や入院費など、請求総額は結局166,704.81ドル。日本円で1600万円ちょうどです。
この金額に対して、保険会社がいくら払ったと思います?全部で25,436.53ドル、つまりたったの(?)244万円。僕の支払いがこの時点で14万円だから合計で258万円。さて、残りの1342万円はどうなったでしょう?
正解:保険会社が値切った。
もっと正解:医者が最初から吹っかけてる。
実際、いくつもある請求項目のうち、8,593.50ドルは「全額却下」されてて、その理由は「同じ内容を2回請求したから」です。もう無茶苦茶。この分は元々請求する根拠がないとして、請求総額158,111.31ドルのうち、保険会社と僕が支払った分は合計で26,874.70ドル。つまり、請求された金額のちょうど17%しか払ってない!!!
逆に言えば、医者は本来払ってもらうべき(それで満足する)金額の6倍を吹っかけてるっていうことになります。あり得ん。ま、もっとも、この保険会社はいろんな医者と「特約」を結んでて、うちの奥さんもそれがあるからこの医者にかかったので、その分、医者に対して態度が大きい(つまり支払い率が他の保険会社より低い)のは理解できます。それにしても6分の1!!!
そこでもう一問問題です。
僕がもし保険に入っていなかったら、いくら支払う必要があったでしょうか?
正解は1600万円!保険屋が値切るにあたっては、「相場に照らすとこれは高すぎる」とか何だかんだ文句をいうのですが、素人に出来るはずがない。重複で請求された8,593.50ドルだって、支払う必要があると思っちゃうかも知れない。その場合は丸損です。
前にも書いたかも知れませんが、アメリカで個人破産する人のうち、75%は医療費が原因です。
今までにも気がついていたことですが、医療保険に入っていると、もし医療費の一部を自分で払うことになっても、その金額は保険会社が値切ってくれるので、半額くらいになってお得。10年くらい前に医者から請求書が来て、真面目に支払いに行ったら何も言わないのに2割だかまけてくれたのも、今思うともう少し待ってれば保険会社が交渉してくれた額で済んだから、向こうが申し訳ないと思ったんでしょうね。
逆に、医療保険に入っていないと、医者が吹っかけてくる金額がそのまま負債となっちゃうということです。
国民皆保険がない、というのはこういうことです。
保険を持ってる人は何とかなりますが、持ってないと地獄。
つまり、格差がモロに出ます。これが市場原理に任せた自由競争。
その影響は医療費だけではなく、金融(特にクレカ)、雇用(ご存知の通り)、教育(街によって、公立は全くダメなので、学費を払って私立に入れる必要あり)、アメリカ生活すべてにわたって関わってきます。
さらに恐ろしいのは、例えば医者と保険屋のやり取りなんて誰も知らない(というか、その気になって調べないとわからない)ということ。
つまり、一般庶民はルールのわからないゲームに参加させられているようなものだ、ということです。自由競争で、規制がないということは、「知らない方が悪い」ということになりますからね。
もう一つ言えば、「騙される方が悪い」のがアメリカです。だから、企業は庶民からむしり取ることを何とも思ってません。日本みたいな「企業の良識」なんて最初から期待する方が間違ってます。

さあ、日本の皆さん、それでも「非関税障壁を撤廃して日本の社会を市場原理に任せるTPP」入りたいですか。
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前回の「奇々怪々(アメリカの医療保険システム)」が知り合いのFBで紹介され、いろんな方に読んでいただいたようです。ありがとうございます。その中に、「裏付けはないのか」という声があり、「明細があると説得力が増す」という意見もあったので、保険会社からの明細書を以下につけてみます。

 どこに出回るかわからないので、医者の個人名、患者名は一応カットしました。
ただし、一つの手術で複数の請求書が来ることを理解していただくため、医者の名前の一部を残しました。
HAさんが主治医(ただし、最初のHAさん、$36は別人です)、BAが病院、あと、麻酔医や神経をモニターする医者やらがいますが、正直、誰が誰やらわかりません。僕は会ってないし、奥さんは麻酔されてたしw。
 
左から、日付、医者もしくは病院の名前、支払い状況、請求金額、保険会社からの支払い金額、僕の支払い口座からの支出、個人負担の順です。実は間違いもあり、個人負担となっている$651.07は、実際には支払い口座からの支出です。どのみち僕のお金なので同じなのですが、二重請求の$8,593.50と合わせて、いかにいい加減かという見本ですねw。
 
確認したところちょっと計算間違いがあり、正当な請求金額の合計は前回のブログに書いたよりもさらに多く、$166,479.81でした。保険会社と僕の支払いの合計は$26,766.18なので、請求額のうち、実際に支払われたのは16.1%ということになります。
主治医からの正当な請求に限って言えば、4件、$54,402.25のうち、$6,178.47、つまり11.4%です。請求額の1/9の支払いです。誤解されないように付け加えますが、HAさんは患者のことを考えた有能な医者です。
 すでに引用されている人もいますので、元の記事の数字は直さないでおきます。

あもくのガンバラヤ ルイジアナだより-保険会社からの明細書
【転載終了】

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