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 学問というのは、いろいろなところに矛盾が隠されているものです。だから普通の人が勉強して矛盾に突き当たると、わからなくなる。それは当然なのです。

 ところが、一部の人たちは矛盾など気にせずにスパッと割り切った上で、そこから先を無矛盾に構成するこの能力の高い人が「勉強ができる」人になり、「専門家」になるんです。この問題が端的に現れたのが原発事故後の対応でした。

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現役の東大教授(安冨歩氏)が明かす

◆平気で人を騙す「東大の先生たち、この気持ち悪い感じ」

現代ビジネス

賢者の智恵

2012年04月04日(水) 

「週刊現代」2012年4月7日号より

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32182

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【引用開始】

・・・略・・・

 私が発見した東大話法の法則を例としていくつか挙げましょう。

● 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。

● どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々に話す。

● 常に傍観者の立場から話をする。

● わけのわからない見せかけの理屈を使って相手を煙に巻き、自分の主張を正当化する。

● 「誤解を恐れずに言えば」と言って、嘘をつく。

● 自分の都合のいいように相手の話を解釈する。

● 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。

● スケープゴートを侮蔑することで聞き手を恫喝し、迎合的な態度をとらせる。

● 自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を力いっぱい批判する。

・・・略・・・

こうした東大話法の話者には、自分の信念とか、感覚とかがありません。というか、それを感じないようにしているので、いかなることでも理解できるし、いかなることでも発言できるのです。

 だから彼らとの対話は、互いに心を通じ合わせ、新しいアイデアとか価値を生み出すものにはならない。彼らの話法は、相手を言いくるめ、自分に従わせるためのもの、要するに言葉を使った暴力だから、そもそも対話にならないのです。

「人体にただちに影響があるレベルではない」、「原子炉の健全性は保たれている」—原発事故後、名だたる学者や政府の役人などの口から、こんな信じられない発言が次々と飛び出しました。私はあれを見て、すごく不気味に感じた。たぶん多くの日本人が同じ感じを抱いたと思います。

 彼らは態度もおかしかった。たとえば経産省の西山英彦審議官(当時=東大法卒)は、なぜか会見でニヤニヤしていました。あの役割は、常人では耐えられないほどの重圧です。まして彼は原子力安全・保安院に在籍経験を持つ責任者の一人。半笑いを浮かべながら話すなど、普通は絶対にできません。それができたのは、彼が自分を傍観者の立場に置いていたからです。

 当時の枝野官房長官の会見も、気持ちの悪いものでした。口では「政府は国民の生活をまず第一に考えている」と言うけれど、感情が伝わってこない。何を言っても、ほとんど表情が変わらない。

・・・略・・・

 肉体の暴力は、暴力をふるう人の動ける範囲に限定されるけれど、言語による暴力は、メディアで、すさまじい範囲に広まります。その破壊力は、人類を滅ぼすことも十分可能なわけです。実際、そういうものによってナチスや、日本の軍国主義が生まれました。

 しかも巧妙なのは、東大話法が基本的に自分の攻撃を隠蔽するために使われるということです。彼らの言う「君のため」「国民のため」は、前後の文脈の中に、ほぼ確実に攻撃的な意図が込められています。

 

 権力の集まる場所にいる人は、だいたいこれを使っています。欺瞞的な言葉を使って、その場その場でごまかしながら、自分に都合のよい方向に周囲を動かしていこうとする。

 その技術が高いほど、物事の処理も巧みになっていき、組織の中心的役割を担うようになります。つまり、東大を出たような人で、かつそういう方向に頭を回すことが得意な、自分の考えも信念も感情もない人ばかりが上に集まっていくということです。これは国民にとって大変な不幸です。

 

・・・略・・・

 

 私がこの本を出した目的は、東大の悪口を言うためではありません。原発事故によって露見した日本社会の真の様相を明らかにしなければ、この国は暴走してしまうと思ったからです。そうしなければ、私自身が生きる道を閉ざされてしまう気がしたのです。

 いま、原発の再稼働だとか、ヨルダンに輸出だとかいったおかしなことが、もっともらしい東大話法で唱えられています。これを抑えられなければ、もう原発も東大話法支配も止めようがない。でも逆に、ここで「怖い」、「嫌だ」というような思いをストレートに言葉にできる人が増えれば、逆転は始まると思うのです。実際、その兆しも出始めています。

 そういう人たちが政治家に選ばれて、大きな権限を持てるようになれば、国は変わる。いまがその最後のチャンスだと、私は思っています。

【引用終了】

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